臨時増刊特集 エコー法の現況
Ⅱ 診断と治療への応用
A 心エコー法
9.弁膜の診断—房室弁
工藤 俊彦
1
1北海道大学医学部・循環器内科
pp.2157-2161
発行日 1985年12月1日
Published Date 1985/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220045
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検査の手順とポイント
①装置 心疾患の診断にあたっては,Mモード心エコー図,断層心エコー図,ドプラー心エコー図の3法を組み合わせて総合的に診断する.断層心エコー図は肋間からの走査を必要とするためセクタスキャンを用いる.断層心エコー図により心内構造物の形態と動きを観察し,ついで断層心エコー図上にてビーム方向を確認しながら各部位のMモード心エコー図を記録する.また疾患に応じてドプラー法を施行する.ドプラー法にはパルス・ドプラー法と連続波ドプラー法があり,逆流の診断,圧較差の推定に有用である.近年開発されたドプラー断層法は断層心エコー図に重ねて血流情報が表示され,逆流の診断や血流の主方向の同定に極めて有用である.
②Coupling gell 心疾患の診断においては硬めのものを用いるのが良い.
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