臨時増刊特集 エコー法の現況
Ⅰ 基礎知識
3.原理
増澤 信義
1
1武蔵工業大学電子通信工学科・超音波研究室
pp.2126-2130
発行日 1985年12月1日
Published Date 1985/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220039
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超音波で診断ができる理由
超音波診断装置にはパルス反射法,ドプラー法などがあり,特にパルス反射法による超音波診断装置は各科で広く使われている.この装置は超音波のパルスを生体内に入射し,固有音響インピーダンスの異なる組織の界面や病変などから反射して元のほうに戻ってくる超音波パルスをプローブで受け,ブラウン管などの表示部に表示させるものである.超音波の反射の強さは,反射対象の大きさや形,周辺組織との音響インピーダンスの差異の大きさなどにより異なり,更に反射した超音波が途中の組織によって減衰や散乱を受けて戻ってくるので,受信される超音波は組織の形状や性質を反映している.したがって,これらを上手に表示することにより,病変などが発見できるのである.
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