今月の主題 白血病—最新の知見と治療の進歩
病態と診断
免疫学的マーカー—急性リンパ性白血病
上田 龍三
1
,
太田 和雄
1
1愛知県がんセンター・化学療法部
pp.1548-1550
発行日 1985年9月10日
Published Date 1985/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219912
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急性リンパ性白血病(ALL)は,その白血病細胞表面にヒツジ赤血球レセプター(E-Rc)を有するT細胞型急性リンパ性白血病(T-ALL),細胞表面に免疫グロブリン(Ig)を有するB細胞型急性リンパ性白血病(B-ALL),および両マーカーを共に欠く広義のNull型急性リンパ性白血病(Null-ALL)に大別されていた.最近の単クローン抗体を用いた白血病の抗原解析はNull-ALLをさらにpre T-ALL,pre B-ALLとunclassified ALLを主体とした狭義のNull-ALLに細分化し,抗原の差による白血病の病態および治療効果,予後との関連につき精力的な解析が始められている.
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