講座 Oncology・20
消化器系統の悪性腫瘍
北原 光夫
1,2
1東京都済生会中央病院・内科
2慶応義塾大学医学部・内科
pp.1489-1493
発行日 1985年8月10日
Published Date 1985/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219896
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消化器系統の悪性腫瘍の大部分は腺癌であり,治療は外科的切除が主体となる.放射線の反応は低く,根治的治療は不可能である.したがって,放射線は一時的な治療(palliation therapy)に用いられる.たとえば,骨転移による痛みの軽減に使われる.また,腺癌の化学療法剤に対する反応は著しく悪い.しかし,種々のプロトコールによる治療方法が考えられつつあり,併用療法にて1剤よりも効果が得られる報告もある.本稿では,胃癌,大陽癌,膵癌などの治療の問題点をほり下げてみたい.
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