講座 図解病態のしくみ 腎臓病・8
間質性腎炎
加藤 哲夫
1
,
黒川 清
1
1東京大学医学部・第4内科
pp.1483-1487
発行日 1985年8月10日
Published Date 1985/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219895
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間質性腎炎(Interstitial nephritis)は,尿細管-間質性腎炎(Tubulointerstitial nephritis)とも呼ばれるように,尿細管,間質などの腎組織の炎症によって引き起こされる病態である.したがって表1に示すように,糸球体腎炎とは,血液,尿所見,臨床症状にさまざまな相異がある.糸球体腎炎では糸球体障害による蛋白尿,血尿が主に見られるのに対し,間質性腎炎では各種の尿細管機能障害が主体である.
症例によって障害される部位が異なるので,臨床的に見ても多彩な症状を示すことが多い.逆にその症状,検査所見から,障害部位を推定できることもある.
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