今月の主題 胆道疾患診療のトピックス
最近における胆道感染症の対策
非手術的胆道ドレナージ法の評価
中島 正継
1
,
藤本 荘太郎
1
,
吉田 俊一
1
1京都第二赤十字病院・消化器科
pp.656-659
発行日 1985年4月10日
Published Date 1985/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219710
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胆道感染症は一般に急性胆嚢炎と急性胆管炎に大別されるが,いずれも何らかの原因によって胆道が閉塞することによって胆汁うっ滞が生じ,そこに細菌が感染した急性のempyemaの状態である.その病態は保存的に軽快するものから,死に至る激しい経過を示すものまで,種々の程度のものが含まれる.ことに,急性胆管炎が胆石や腫瘍性病変による閉塞性黄疸を合併する場合には,Charcotの3徴(腹痛,発熱,黄疸)やReynoldsの5徴(腹痛,発熱,黄疸,嗜眠,ショック)に代表される症状を有する重篤な急性(閉塞性)化膿性胆管炎に陥りやすく,可及的速やかに何らかの減黄処置を必要とする。本稿では,これら重症胆道感染症に対する非手術的胆道ドレナージ法について紹介する.
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