臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集
Ⅷ.血液化学検査
101.LCAT(レシチン-コレステロール-アシルトランスフェラーゼ)
内藤 周幸
1
Chikayuki Naito
1
1東京逓信病院・内科
pp.2338-2340
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219422
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LCAT,すなわちレシチン-コレステロール-アシルトランスフェラーゼ(lecithin:cholesterol acyltransferase)は,肝臓から分泌される細胞外酵素で血漿中に存在しており,主として血漿高比重リボ蛋白(HDL)に作用する.その作用機構は図1のように,レシチンのβ位の脂肪酸をコレステロールの3位のOHの所に転位して,コレステロールをエステル化する酵素である.なお,レシチンは最近ではphosphatidylcholineと呼ばれており,したがってこの酵素もphosphatidylcholine:cholesterol acyltransferaseと呼ばれることもあるが,LCATという略号はそのまま使用されている.
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