臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集
Ⅴ.胃・十二指腸液検査
30.膵液
竹内 正
1
Tadashi Takeuchi
1
1東京女子医科大学・消化器内科
pp.2156-2157
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219351
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膵液は最も高濃度に重炭酸塩を含んでおり,アルカリ性を呈し,pH7.5〜8.8になっている.Secretin刺激後,膵管から直接に採取した純粋膵液では,最高pH9.4,最高重炭酸塩濃度140mEq/lを示す(自験例).
膵は1日に約1,500mlの膵液を分泌し(Bodansky),この中に含まれる蛋白量から概算すると,1日に合成し,分泌する蛋白は10〜20gまたはそれ以上にもなると考えられる.ネズミの膵組織は約0.2gの蛋白を含んでいるが,24時間に0.4gの酵素蛋白を分泌し,膵自体のもつ蛋白量の2倍もの蛋白を合成し,分泌している.
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