今月の主題 リンパ系疾患へのアプローチ
リンパ系疾患の診断
免疫学的検査法
根来 茂
1
,
大西 和子
2
Shigeru Negoro
1
,
Kazuko Ohnishi
2
1大阪大学医学部・第3内科
2大阪府立羽曳野病院・内科
pp.1738-1739
発行日 1984年10月10日
Published Date 1984/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219244
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免疫機能を担っている細胞群は,免疫担当細胞と呼ばれている.免疫機能は,一般に体液性免疫と細胞性免疫に大別され,前者はB細胞の,後者はT細胞の働きに基づいている.しかし実際,生体内では複雑な相互作用が行われており,効果発現のためには補体,好中球,細網内皮系の協力を必要としている.したがって,免疫機能検査に当たっては,T細胞やB細胞のみではなく,補体や他の白血球機能についても検査を行う必要がある.現在一般に行われている免疫学的検査を表に示したが,近年免疫学の進歩につれてますます多様化している.これらの検査を無秩序に行うことは慎むべきで,まず病歴を十分検討し,簡易な検査でスクリーニングを行い異常を確認した後,より特殊な検査へと進むべきである.
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