境界領域 転科のタイミング
成人例の先天性心疾患
内藤 泰顕
1
,
藤田 毅
2
Yasuaki Naitoh
1
,
Tsuyoshi Fujita
2
1国立循環器病センター病院心臓外科
2国立循環器病センター病院心臓血管外科
pp.1487-1491
発行日 1984年8月10日
Published Date 1984/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219188
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先天性心疾患の外科治療の適齢期は,疾患の種類,重症度,複雑性,選択される手術方法,手術成績などによって異なるが,原則として学童期までとするのが妥当であろう.しかし,いろいろな理由によって成人まで放置され,成人に至って初めて外科治療の対象となる疾患も少なくない.これらの疾患は,当然のことながら比較的限られたものであるが,同一疾患でも,幼小児期と異なり,いろいろな合併症を併発し,より重篤な病態を呈してくる.それだけに手術のタイミングが大切である.そこで,主な成人先天性疾患につき,筆者らの手術経験をもとに,各疾患の手術の適切な時期,成人に至っての問題点と手術成績を述べ,内科から外科への転科のタイミングの判断の資料としたい.
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