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第2章 循環器
[成人先天性心疾患]成人先天性心疾患へのストラクチャーインターベンション
佐地 真育
1
,
髙月 晋一
2
,
池田 隆徳
1
1東邦大学 医学部内科学講座循環器内科学分野
2東邦大学 医学部小児科学講座
キーワード:
成人先天性心疾患(ACHD)
,
経カテーテル肺動脈弁置換術(TPVR)
,
life time management
,
ハートチーム
Keyword:
成人先天性心疾患(ACHD)
,
経カテーテル肺動脈弁置換術(TPVR)
,
life time management
,
ハートチーム
pp.450-453
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_450
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Summary
・近年,先天性心疾患における診療体制は確立されたが,経カテーテル肺動脈弁置換術(TPVR)の出現によって,成人先天性心疾患(ACHD)領域では新たな問題点が浮き彫りになった.
・一部のACHDは生涯で複数回手術を要するにもかかわらず,成人循環器疾患のそれと違い,本領域には客観性の高い開心術の周術期リスク予測モデルが存在しない.
・ACHDは小児期に手術介入を行うことによって近年生存期間が延長した特殊な疾患群であり,成人循環器疾患同様,もしくはそれ以上に周術期手術リスク予測モデルの重要性が高い.本邦で多施設共同研究を行い有用な手術リスク予測モデルを構築することで,ACHDの生涯を見据えた,より質の高い医療を提供することが期待される.
・ACHD診療では,各診療科との連携を密にし,包括的にハートチームとして患者を診療することが重要である.
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