膠原病診療のブレークスルー 早期診断・早期治療のポイント
Autoinflammatory syndromesとは
窪田 哲朗
1
,
小池 竜司
1東京医科歯科大学 保健衛生学研究科
キーワード:
Behcet症候群
,
家族性地中海熱
,
Blau症候群
,
CINCA症候群
,
Muckle-Wells症候群
,
PFAPA症候群
,
高IgD症候群
Keyword:
Behcet Syndrome
,
Familial Mediterranean Fever
,
Mevalonate Kinase Deficiency
,
Cryopyrin-Associated Periodic Syndromes
,
Cryopyrin-Associated Periodic Syndromes
pp.617-621
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008167380
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遺伝的素因のために、感染症や自己免疫疾患がないのに炎症性病態を繰り返す一群の症候群を総称して、autoinflammatory syndromesと呼ぶ。近年それらの原因遺伝子変異が次々と明らかにされ、また、そのことが自然免疫の分子機構の解明にも寄与することから注目を集めている。乳幼児期から発症するものが多いが、比較的軽症である場合には成人になってから発症したり、小児期から発症していても診断が確定しないままになっている潜在的な症例がかなり存在すると思われる。重篤な病態を呈するまえに正しく診断して治療する必要があり、不明熱の鑑別に際して、内科医もこれらを念頭に置く必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2008