今月の主題 造血器腫瘍の新しい検査
染色体・遺伝子検査
前白血病
石川 冬木
1
Fuyuki ISHIKAWA
1
1東京大学医学部第三内科学教室
キーワード:
がん遺伝子
,
in vivo selection assay
,
ポリメレース・チェーン・リアクション
,
N-ras
Keyword:
がん遺伝子
,
in vivo selection assay
,
ポリメレース・チェーン・リアクション
,
N-ras
pp.409-413
発行日 1989年4月15日
Published Date 1989/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913954
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前白血病は,主に高齢者をおかす貧血症状を主徴とする疾患で,経過を追うにつれて高率で白血病化する予後不良の疾患である.NIH 3T3細胞に患者骨髄DNAをトランスフェクションした後,ヌードマウスに皮下接種してin vivo selection assayを行い,N-rasがん遺伝子が高率で活性化されていることを見いだした.この活性化N-rasは,ポリメーレス・チェーン・リアクション法を用いると,きわめて簡便に検出された.本法は患者の経過を追ううえでも,有用で,近い将来,検査室レベルで実行可能と思われる.
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