講座 小児診療のコツ・6
嘔吐—嘔吐の患児をみたときの重症度のチェックと治療の原則
藤森 宗徳
1
Munenori Fujimori
1
1藤森小児科
pp.2853-2856
発行日 1983年12月10日
Published Date 1983/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218834
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
嘔吐はあらゆる年齢の小児にしばしばみられる症状である.まったく心配のない嘔吐もあるが緊急手術を要することもある.出生直後の新生児が分娩時に飲みこんでいた羊水などを1〜2度吐く生理的嘔吐(初期嘔吐)や乳児期の溢乳とか咳こんで嘔吐するのは生理的なものであり,とくに治療を要しない.反面腸重積症や食道,腸管の閉塞は見逃すことができない.
嘔吐を訴えてきた場合,早急に原因疾患をはっきりさせることが必要で,その場合年齢,食事との関係,吐物の性状,随伴症状が参考になる.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.