Via Air Mail ウィスコンシン大学放財線科における研修生活・3
日本では経験できないこと
菊池 陽一
1
Yoichi Kikuchi
1
1ウィスコンシン大学放射線科
pp.2834-2837
発行日 1983年12月10日
Published Date 1983/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218831
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
高い医療費 アメリカの医療費が高いということは日本にいたときから聞いてはいましたが,実際にこれほど高いとは思っていませんでした.たとえば,胸部単純撮影35ドル,超音波80ドル,全身CT400ドル,血管造影1,000ドル,上部消化管検査92ドル,上部消化管内視鏡検査250ドルというぐあいです.日本ではCTは造影剤を使用して18,000円ですから,ざっと5倍以上ということになります.したがって保険に加入していないと大変なことになります.上に紹介した金額は,ウィスコンシン大学病院のもので,同じマジソン市内の他の病院では,同じ検査や手術でも多少値段が違います.*大学病院は医師やその他の職員の数も多く,しかも教育を兼ねた診療を行うので,市中病院よりも多少高くなります.病院間の競争が激しくなってくると,相対的に大学病院の競争力が落ちてくるわけで,将来大学病院に来る患者数が減ってきて,医学教育に支障が出てくるのではないかと心配する人もいます.*昨年のこの病院の統計によれば,患者1人あたり1日の医療費は510ドルでした.一方平均入院期間は9日間で,日本に比べると短かいと思います.
pharmacistの役割 患者が入院して,最初に病室を訪れるのはインターンやレジデントとは限りません.多くの場合,pharmacistがカルテの一番最初のページに,pharmacy admission noteを記載しています.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.