臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
XI.免疫・アレルギー・膠原病
薬物療法のポイント
216.気管支喘息に対する新しい化学的メディエーター遊離抑制薬の使い方
牧野 荘平
1
Shohei Makino
1
1獨協医科大学・アレルギー内科
pp.2578-2579
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218757
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症例
患者は34歳の主婦.24歳頃に第1子出産後喘息を発症した.症状は夏期を除き通年性で梅雨期と秋期に増悪傾向を示した.1年前に来院し,アレルゲン検査で,ハウスダスト,ダニ,ブタクサに対する過敏がみられた.ハウスダストによる減感作療法を行い,呼吸困難,喘鳴の症状に対しては気管支拡張剤を連用することにより,日常生活はほぼ正常にできるようになったが,しばしば増悪を示して,ステロイド剤の1〜2週間の投与を必要としていた.3週前よりketotifen錠(1mg)を1日2錠を追加した所,1週間のうちに症状が改善し,ステロイド剤の使用,発作による救急外来の受診はなくなっている.
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