臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
IX.代謝・栄養障害
糖尿病の薬物療法
191.肝機能異常を有する症例へのSU剤投与
奥野 巍一
1
Giichi Okuno
1
1市立伊丹病院・内科
pp.2518-2519
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218732
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SU(Sulfonylurea)剤投与の条件
本邦でSUが糖尿病治療に登場して既に1/4世紀以上を経過するが,正しく使われるならば,その臨床的有用性に疑いをもつ者はいない.ちなみに昭和57年の当院通院糖尿病約200例のうち内服剤投与例は56%にのぼる.しかし内服剤はインスリンと異なり,投与にあたっては種々の考慮が必要である.
投与の適応と禁忌は今日ほぼ明確にされている.要約すれば適応は40〜30歳以上発症,軽症(空腹時血糖200〜250mg/dl以下)のII型(インスリン非依存型)糖尿病で,体重は標準〜軽度肥満,罹病期間は通常5年以内位,過去のインスリン使用量は1日20単位以下位である.
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