臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
V.消化管・腹膜疾患
薬物療法のポイント
93.下剤と止瀉剤—最近の進歩と使い方
木原 彊
1
Tsuyoshi Kihara
1
1川崎医科大学・内科消化器部門
pp.2288-2289
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218634
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下剤
便秘の訴えに対して,下剤が利用されるが,その使い方はあくまで便秘の原因が正しく診断された上でなければならない.とくに便秘の原因として直腸癌,S状結腸癌が多いことに留意する.便秘についての精細な病歴の聴取,身体的所見とくに直腸指診,全便の観察と検査,必要に応じて注腸X線造影による大腸全域の正確なX線診断(二重造影法は欠かせない)や大腸の内視鏡検査を行い,正しく便秘の原因を診断した上で治療を行う.安易に対症的な薬物療法のみを行ってはならない.
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