臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
IV.循環器疾患
内科的治療の限界と手術のタイミング
78.冠動脈疾患
岡村 高雄
1
,
鈴木 章夫
2
Takao Okamura
1
,
Akio Suzuki
2
1東京医科歯科大学・胸部外科
2東京医科歯科大学
pp.2250-2253
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218619
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1967年Effler,Favaloro1)が大動脈-冠状動脈バイパス術を施行して以来,約15年余の歳月が経過し,今日,冠状動脈疾患に対する外科治療はその治療学上重要なる部分を占有するに到った.しかしながら,急性心筋梗塞,左冠状動脈主幹部病変,不安定狭心症,重症左心機能不全症例などのcriticalな症例では,治療方針の決定が患者の生死を左右する結果をもたらすため,内科的治療の限界とタイミングを把握することが重要であると考えられる.筆者らは現在までに443例の虚血性心疾患に対する直達手術を行ってきたが,これらの経験と諸家らの報告を基に,問題となる疾患に対する治療方針の現状を明らかにしたいと考える.
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