グラフ 臨床医のための電顕写真
糸球体・1
電顕写真のみかたの基本
坂口 弘
1
Hiroshi Sakaguchi
1
1慶応義塾大学医学部・病理学
pp.98-103
発行日 1983年1月10日
Published Date 1983/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218119
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連載にあたって
電子顕微鏡が生物に応用されてから,そろそろ30年になる.この間に腎生検螢光抗体法などもルーチン化され,腎生検の光顕,螢光,電顕が腎疾患の診断に不可欠のものになってきた.最近,わが国で腎生検の電顕的検索が健康保険の点数に加えられたことをみても,この間の事情がよくわかる.
腎疾患を常日頃診断している臨床医にとっても,螢光抗体法はIgGとかIgAがそのものズバリ光るから理解しやすいが,光顕,さらに電顕となるとわかりにくくなり,なかには拒否反応を示す人もかなりいるようである.腎生検の光顕所見については,昨年1年間本誌に代表的なものを掲載したが,今年は電顕のシリーズを連載することになり,まず腎臓について4回に分けて書く.
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