今月の主題 実地医に必要な臨床検査のベース
成績管理
技術的精度管理の方法
佐々木 禎一
1
Teiichi Sasaki
1
1札幌医科大学・中央検査部
pp.1404-1405
発行日 1982年8月10日
Published Date 1982/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217874
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現在臨床検査の分野で働く人々は,臨床検査成績の精度管理quality control(以下QC)とはどんなものかよく理解しており,さらにQCを活用して常に診断的に有用で信頼のおける検査成績を報告できるよう,日々努力を重ねている.一方,これら報告された成績を,診断上の有効な情報として利用している臨床側でも,「QCが臨床検査成績の精度向上のための不可欠な課題である」と理解して,強い関心を示している現状である.
有効なQCの手段としては,高度な統計学的方法を駆使したもの,近代的な検査室の自動化システムに導入されたものも含めて,種々考案,提起され,利用されているが,日常広く普及しているのは種類もそれほど多くなく,しかも基本的なものが中心である.本稿ではその中から,検査成績を利用解釈する立場にある臨床家に実際役立つような技術的精度管理の方法を述べてみたい.
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