今月の主題 カルシウム代謝の基礎と臨床
骨の形態と代謝回転(リモデリング)
林 泰史
1
Yasufumi Hayashi
1
1東京都養育院付属病院・整形外科
pp.1182-1183
発行日 1982年7月10日
Published Date 1982/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217825
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骨の形態
骨はCa,Pなどで構成される無機質が主としてコラーゲンからなる有機基質に沈着することにより硬い組織を形成しているのが特徴である.骨の構造は大きく分けて硬い緻密質からできている皮質骨と細い網目状の骨(骨梁)からできている海綿骨からなる.
皮質骨は図1に示すように骨栄養血管の通るハーバース管と,それを中心に同心円状に連るセメント線内の骨細胞,それらを繋ぐ骨細管からなり,これらをオステオンという.ハーバース管が広く平滑さを失っている部位は吸収腔といわれ,多核性(1〜100個)の大きな細胞,破骨細胞が見られることが多い.
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