今月の主題 血清リポ蛋白の異常
血清リポ蛋白代謝異常の治療
高VLDL血症(低HDL血症を含む)の治療法
南部 征喜
1
Seiki Nanbu
1
1国立循環器病センター・内科(動脈硬化・代謝部門)
pp.872-873
発行日 1982年5月10日
Published Date 1982/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217763
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内因性のTG(triglyceride)を運搬するリポ蛋白(VLDL,電気泳動法によるリポ蛋白分画のpre-βリポ蛋白に相当する)は,血漿中で分解されてCh(cholesterol)含量の多いリポ蛋白(LDL,β-リポ蛋白)となるが,この過程でHDL(α-リポ蛋白)が重要な役割を果たしている.したがって,高VLDL血症を取り扱う場合には,HDLを加味した臨床評価が必要となる.しかも,HDLは抗動脈硬化作用を有する可能性1,2)をもっており,臨床的に意義深いリポ蛋白である.
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