今月の主題 リハビリテーションの現況
疾患とリハビリテーション
精神障害
比賀 晴美
1
Haruyoshi Higa
1
1自治医科大学・精神医学
pp.460-462
発行日 1982年3月10日
Published Date 1982/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217675
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わが国において,精神障害者のリハビリテーションが注目され始めたのは第二次大戦以降のことである.イギリス,アメリカなど諸外国からの影響や,向精神薬の導入という事情がその背景にあった.1960年代,精神科病棟の開放化が始まり,薬物療法,生活療法を主体とした日常治療に加えて,精神障害者の再社会化を目指した社会療法としてのリハビリテーション活動が盛んになっていった.以後,いくたの試行錯誤をへて,現在では「障害者の人権そのもの」を重視したリハビリテーションへと目が向けられている.
なお,本稿では精神科リハビリテーションの対象として最も中核を占める精神分裂病を中心に記述する.
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