今月の主題 リハビリテーションの現況
治療法
心理療法
崎尾 英子
1
,
河合 洋
1
1国立小児病院・精神科
pp.408-410
発行日 1982年3月10日
Published Date 1982/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217661
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「心理療法」という言葉が発せられるときに,それを聞く人間1人1人に喚起されるイメージは大いに異なっている.ある医師には自分の分野とは無関係のできごとのように思え,別の医師には医学の領域外のもの,また別の医師には精神分析の別語である,という風に受けとられるかもしれない.薬物療法,運動療法のようにその言葉自体が明確にその内容を示すものと異なり,この言葉は漠然と捉えどころがない.
本論はこの一見わかりにくい心理療法という言葉を明確化し,それが決して医学の枠外のものでも,狭い理論の枠に限られたものでもなく,日々の臨床場面に十分に活用可能であること,そしてその活用が今後の医療の実践において重大な積極的価値をもつものであることを示そうとするものである.
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