今月の主題 リハビリテーションの現況
最近のリハビリテーションをめぐって
佐々木 智也
1,2
Satoshi Sasaki
1,2
1東京大学
2保健センター
pp.380-381
発行日 1982年3月10日
Published Date 1982/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217654
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国際障害者年
この時点でリハビリテーションについて論じようとすると,国連が定め世界各国がそれぞれの企画で盛り上げた国際障害者年IYDP(1981)から筆を進めざるをえない.IYDPが発足前にはInternational Year for Disabled Personsであると理解していたが,実施の段階になって中央のforがofに変わったように,障害者自身が主体性をもって参加する行事に変わった.それほどに障害者に参加と平等の強い意欲があると解すべきである.IYDPの国内組織が整備され,日本でも国際セミナーをはじめとする数々の催しが開かれ,日本リハビリテーション医学会(第18回,倉敷市)でも関連テーマの特別講演が行われた.1981年が国際障害者年であるが,その前の世界婦人年と同じく,継続的行動の初年度として位置づけられているので,1982年早々にその成果を云々すべきものではない.しかし,少なくとも,これまで関係者のみの関心事であったものが,全国民,あるいは広く世界人類の関心事となったことは確かであろう.
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