今月の主題 リハビリテーションの現況
患者の評価法
大井 淑雄
1,2
Yoshio Ooi
1,2
1リハビリテーションセンター
2自治医科大学・整形外科
pp.382-393
発行日 1982年3月10日
Published Date 1982/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217655
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リハビリテーション医学においては,思想的にも弱者あるいは障害者を隔離したり抹殺するのではなく,一般健康人と同様の社会生活への復帰を念頭に置いている.したがって診断あるいは評価に際しても,その患者個々の能力がどのくらい残存しているか,どのくらいの作業遂行能力があるかを理解しうるような表現法をとる.
たとえば第5頸椎と第6頸椎の間で外傷による脱臼骨折が起きたとする.過去における診断名は,この症例が四肢麻痺をきたしたとすれば,すべて四肢麻痺(quadriplegia)である.手や足が少し動かすことが可能であると四肢不全麻痺(quadriparesis)である.
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