今月の主題 肺機能検査から疾患肺へ
基礎知識
肺機能検査のすすめ方
堀江 孝至
1
,
和泉 徹
2
Takashi HORIE
1
,
Tohru IZUMI
2
1日本大学医学部・第1内科
2日本大学医学部・内科
pp.2028-2030
発行日 1981年12月10日
Published Date 1981/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217527
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肺機能検査が臨床的に応用されるのは①肺機能障害の型,障害度の判定,診断の補助,②small airway diseaseの検出,③術前検査,④呼吸困難の評価,診断,⑤胸部X線や臨床所見で指摘できない潜在する肺病変の検出,⑥各種薬剤や放射線照射による肺への障害の検出,⑦治療方針の選択などにおいてであり,また塵肺法,大気汚染による障害度の決定など社会医学的な面にも利用されている.ただ肺機能検査で特異的に疾患が診断されることはまれで,問診,理学所見,胸部X線その他,検査でえられる情報の裏付けとして意義があり,過大評価すべきでないことを認識する必要がある.他項で血液ガスや病変部位と機能検査について解説され,重複する部分もあるが,本項では検査のすすめ方について解説した.
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