今月の主題 肺機能検査から疾患肺へ
肺機能検査の意義
金上 晴夫
1
Haruo KANAGAMI
1
1青山学院大学・理工学部
pp.2026-2027
発行日 1981年12月10日
Published Date 1981/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217526
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肺機能検査は肺の生理学的機能を測定する検査であり,その検査によって肺の機能障害を検出することができる.また,肺の機能障害は,肺の形態の異常・病変とは必ずしも一致しないことが少なくないので,肺の機能検査によってただちに肺の病変の質的診断にまでは至らない場合が多い.しかし最近の肺機能測定法の進歩に伴い,肺の機能障害をかなり詳細に測定できるようになり,一方,各種呼吸器疾患の病態や肺機能的障害についても,その特徴がかなり詳細に把握できるようになったので,両者の有機的な比較対応によって,肺機能検査が各種呼吸器疾患の診断に重要な役割を占めるようになった.したがって,現在呼吸器疾患の診断や治療には,肺機能検査は欠かせない検査となっている.
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