臨時増刊特集 臨床医のためのCTスキャン
天幕上腫瘍
隣接する骨の変化
pp.2056-2057
発行日 1981年11月20日
Published Date 1981/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217432
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CTでもウィンド幅やウィンド・レベルを変化させることにより,ある程度骨の変化を読み取ることができる,しかし,ウィンド幅やウィンド・レベルの設定によって病変の大きさが容易に変化してしまうことに注意せねばならない.
天幕上腫瘍の場合,骨変化が錨別診断上最も重要であるのはトルコ鞍部であるが,CTでは直接トルコ鞍の矢状断を得ることが困難である.たとえばCT上鞍上部腫瘍の所見を示す際に,トルコ鞍の拡大,鞍底の菲薄化,あるいはpneumosinusdilatanceなどの所見を断層撮影によって知ることは鞍上部腫瘍の鑑別診断に非常に大事である(図4,5).また中頭蓋窩腫瘍では通常の軸方向撮影を行い,中頭蓋高底の骨構造の変化を確認しておく必要がある(図6).
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