今月の主題 腹部エコー法の現況—癌診断を中心に
超音波の新しい応用
腹部におけるドプラ法
宮武 邦夫
1
,
木下 直和
2
,
榊原 博
3
,
仁村 泰治
4
Kunio MIYATAKE
1
,
Naokazu KINOSHITA
2
,
Hiroshi SAKAKIBARA
3
,
Yasuharu NIMURA
4
1国立循環器病センター・生理機能検査部
2国立循環器病センター・臨床検査部一般検査室
3国立循環器病センター・生理機能検査部
4国立循環器病センター研究所
pp.1198-1201
発行日 1981年7月10日
Published Date 1981/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217253
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超音波ドプラ法は,当初,連続波が用いられ浅在血管の血流計測が行われた。つづいて,超音波パルス・ドプラ法が開発され,さらに,これとリアル・タイム超音波断層法とを組み合わせることにより,腹部主要血管を断層図上に描写しつつ,そこでの血流を計測することが可能となった.このことは,従来から行われている超音波断層法による形態変化に加えて,ドプラ法による血行動態的情報を得ることにより,各種腹部疾患における病態の非侵襲的把握がより高度となるものと考えられる.
本稿では,腹部主要血管における血流分析の現状を紹介し,また,将来の展望についても述べたい.
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