天地人
信心
天
pp.865
発行日 1981年5月10日
Published Date 1981/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217181
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信心とは,信ずべきものを信じることではなくて,信じられぬことを信じることである.地球がまるいとか,ペニシリンが細菌を撲滅するとか,そんなことを信じても,これは信心ではない.やはり,占いや幽霊を信じたり,そして結局は,あるという確証のない神が,あると確信するところが,信心のようである.そして宗教というものが,この信心に根ざしていることは間違いあるまい.
薪聞の報道だから,信心してよいかどうか解らぬが,ローマ法王の来日したとき,若い人との会見で,「多くの日本人は宗教と関係なく暮してきたが,その日本に宗教が必要か」との質問に対して,彼の答はつぎのようだと報じていた.
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