天地人
天地人
天
pp.149
発行日 1977年1月10日
Published Date 1977/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207049
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蹄のわれた動物は足が速くて,蹄のわれていない動物は足が遅いのだと,ある人がいえば,そうではあるまいと,別の人が反論した.「牛をみてみろ,蹄がわれているのに走るのは遅いではないか.」「いや,牛は蹄がわれているからあれだけ動けるので,もし蹄がわれていなければ,にっちもさっちも歩けなくて,とても荷車などひいてはいられない.」
「では馬はどうだ.蹄がわれていないのに,走るのは速いではないか.」「それだって,蹄がわれていなつからよいのだ.蹄がわれていた日には,とても速くて,人など乗ってはいられない。」
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