今月の主題 糖尿病診療の現況
治療
食事療法
川手 亮三
1
Ryoso KAWATE
1
1広島大学医学部・第2内科
pp.46-48
発行日 1981年1月10日
Published Date 1981/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216995
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従来血管合併症が少ないことを特徴としていたわが国においても,糖尿病患者の約半数が血管合併症で死亡しており,血管合併症の予防が糖尿病治療上重要な課題となっている.
食事療法が糖尿病治療の根本であり,適正なカロリー(カロリー制限)が食事療法の第1の原則であることは広く知られている.また食事内容の適正な配分が食事療法の第2の原則であることも「糖尿病治療のための食品交換表」に指摘されている.しかし,食事内容の中脂肪の摂取量については,基準値がまだ決定されていない.過去のわが国における脂肪摂取量は,欧米に比して著しく低値であったので,糖尿病食事療法上あまり問題とならなかったが,近年わが国一般国民の脂肪摂取量は急速に増加してきた.
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