今月の主題 内科医に必要な脳神経外科の知識
脳血管障害
手術適応—高血圧性脳内血腫
中島 健二
1
,
伊藤 善太郎
2
Kenji NAKAJIMA
1
,
Zentaro ITO
2
1秋田県立脳血管研究センター・神経内科
2秋田県立脳血管研究センター・脳神経外科
pp.2230-2232
発行日 1980年12月10日
Published Date 1980/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216946
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高血圧性脳出血といっても,血腫が生じる部位により,その名称は異なる.基底核部出血,視床出血がその大部分を占めるが,小脳出血,橋出血もしばしば経験する.皮質下出血も高血圧患者にみられることが多いが,時に脳動静脈奇形,angiomaの破綻により生じることもある.近年,CTスキャンの導入により,これら出血部位の確認は容易となった.
高血圧性脳出血の手術適応となると,患者の臨床症状,ことに意識状態,運動障害の程度,瞳孔不同,対光反射などで代表される脳神経症状を考慮しつつ決定されるが,さらに,年齢,既存の合併症なども考慮する必要があろう.
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