臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
XII.精神疾患
内因性うつ病 VS 心因性うつ病
飯田 真
1
,
飛鳥井 望
1
Shin IHDA
1
,
Nozomu ASUKAI
1
1東京大学医学部分院・精神神経科
pp.2110-2111
発行日 1980年11月20日
Published Date 1980/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216898
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なぜ鑑別が問題となるか
近年,一般医家を訪れるうつ病圏内の患者の数は増加しつつある傾向が指摘されている.症状のスペクトラムは広く,抑うつ気分,思考・判断・行動の制止といった典型的症状を前景に出すものから,不安焦燥の目立つもの,睡眠障害や不定愁訴,自律神経症状などの身体症状を主訴とするもの,神経症的葛藤を伴うものまでさまざまである.
それら表面にあらわれた症状と,その背景にひそむ病的プロセスの特徴を把握し鑑別することが,治療的見通しをたてる上で不可欠である.
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