今月の主題 アレルギーの現況
臓器別の症状と診断のコツ
皮膚
相模 成一郎
1
,
木村 友子
1
Seiichiro SAGAMI
1
,
Tomoko KIMURA
1
1兵庫医科大学・皮膚科
pp.1042-1044
発行日 1980年7月10日
Published Date 1980/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216593
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はじめに
皮膚に表現されるアレルギー性病変は多彩である.それはアレルギー性反応のすべての型の病変が皮膚に出現すること,および,1つの発疹の原因は一定のアレルゲンや1病型に限定されていないからである.たとえば薬疹におけるアレルギー性炎症の病型,臨床像,その原因薬の関係をみればこのことが了解されよう(表1).しかし,アレルギー性反応による皮膚病変(発疹)を強いて類型化allergic reaction patternすれば,つぎのようになる.
i)血管性反応 blood vascular reaction
ii)湿疹性反応 eczematous reaction
iii)肉芽性反応 granulomatous reaction
以上の3つの反応性パターンは,個々にclearcutに皮膚に表現されうるものでなく,互いにoverlapすることが多いが,上記3パターンに分けて記述することにする.
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