今月の主題 慢性肝炎をめぐる諸問題
治療
患者管理
河田 肇
1,2
Hajime KAWATA
1,2
1大阪労災病院
2大阪労災病院内科
pp.894-897
発行日 1980年6月10日
Published Date 1980/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216558
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はじめに
患者と医師が何年間にもわたって長いつきあいを必要とする慢性疾患の場合,急性症とは異なって,患者の日常生活,食事習慣,精神状態にいたるまで,医療担当者側の細かい心づかいを必要とする場は予想以上に大きいと思われる.ことに慢性肝炎のように,患者にはほとんど自覚症状がなく,有効的確な治療手段も知られていない場合,いかに根気よく,平静な心で,望ましい療養態度を守りつづけさせることができるか,臨床医の豊かな経験と暖い人間性,患者との相互信頼感にまつところが大きい.
以下,項を追って私見を述べてみよう.
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