今月の主題 最近の腎疾患の基礎と臨床
新しい検査法
99mTc-DMSA腎シンチグラフィー
吉田 修
1
,
川村 寿一
1
Osamu YOSHIDA
1
,
Juichi KAWAMURA
1
1京都大学医学部・泌尿器科
pp.524-528
発行日 1980年4月10日
Published Date 1980/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216479
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原理
99mTc-dimercaptosuccinic acid(以下DMSAと略)を静注すると,何回かの体内環流ののち,漸次,腎内血流にしたがって腎皮質の血管床に分布し,主として腎皮質の尿細管周囲の血管網および間質に集まってくる.この間,糸球体からの濾過と尿細管からの尿中排泄はきわめて少ない.
このようなDMSAの腎における性質を利用して,腎シンチグラムを撮ると同時に,投与されたDMSAの何%が腎に集まるかを測定し,腎摂取率として算出することによって,左右腎別の皮質機能ともいうべきひとつの定量的な腎機能パラメーターを求める.
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