図譜・消化器病の超音波診断 他検査法との対比による症例の検
超音波映像による門脈造影とその応用による食道胃静脈瘤塞栓術
木村 邦夫
1
,
大藤 正雄
1
,
土屋 幸浩
1
,
唐沢 英偉
2
,
江原 正明
1
,
松谷 正一
1
,
税所 宏光
1
,
大野 孝則
1
1千葉大第1内科
2国立横浜東病院内科
pp.1395-1406
発行日 1979年9月10日
Published Date 1979/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216055
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はじめに
Lunderquist1)らにより確立された経皮経肝門脈造影法(PTP)は門脈圧亢進症の病態診断に有用であり,さらにその応用による食道静脈瘤塞栓術は出血性食道静脈瘤の治療法として注目される.しかし,従来のPTP方式は太いカテーテル針を用いてX線透視下に肝内門脈枝を探り当てる方法で行われており,確実性や安全性に問題がみられる.
Burcharth2)らは超音波断層法が生体内の解剖を断層像として描出できる利点を生かし,超音波による肝門部位置を穿刺の指標とすることでPTPの確実性の向上が得られると報告している.
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