今月の主題 血栓とその臨床
血栓成立のメカニズム
血管壁と血栓
住吉 昭信
1
1宮崎医大第1病理
pp.820-821
発行日 1979年6月10日
Published Date 1979/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402215905
- 有料閲覧
- 文献概要
はじめに
細胞や組織などの凝固活性化物質が,多量に血中に放出されて起こると考えられているDIC(disseminated intravascular coagulation播種性血管内凝固症候群)などの場合を除き,一般に血栓の形成には血管壁の障害が最も基本的な要因となっていることが多い.Apitz(1942)は"血管壁の障害なくば血栓なしOhne Wandveränderungkeine Thrombose"と述べたが,今日でも大部分の血栓にこのことは当てはまる.
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.