演習・放射線診断学 シンチグラム読影のコツ・6
腫瘍シンチグラム(1)
彌富 晃一
1
,
木下 文雄
2
,
安藤 裕
3
1都立駒込病院放射線科
2都立大久保病院放射線科
3慶大放射線科
pp.2454-2459
発行日 1978年12月10日
Published Date 1978/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208394
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はじめに
腫瘍に選択的にRIを集め,これを体外から計測して悪性腫瘍を検出することができれば,患者の負担も少なくたいへん便利ですので,多くの研究がなされてきました.その成果の一つとして,腫瘍にRIを取り込ませ,これをシンチカメラまたはシンチスキャナーで撮像したものを腫瘍シンチグラムといいます.
肝シンチグラム,膵シンチグラムなどはRIが正常な部分に取り込まれ,腫瘍には集積されませんので,病変は陰性像として表されますが,これに対し脳シンチグラム,骨シンチグラム,腫瘍シンチグラムは病変にRIが摂取された状態,すなわち陽性像を利用しています.一般に,陽性像は陰性像に比べて小さなものも描出することができます.
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