今月の主題 リポ蛋白—最近の知識
高リポ蛋白血症
高LDL血症
中井 継彦
1
1金沢大第2内科
pp.2381-2383
発行日 1978年12月10日
Published Date 1978/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208371
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はじめに
低比重リポ蛋白(LDL,1.006<d<1.063g/ml)またはβリポ蛋白はリポ蛋白Bを最も多く含み,動脈硬化作用の強いリポ蛋白と考えられており,高LDL血症は臨床的に注目すべき高リポ蛋白血症である.リポ蛋白は分析方法(電気泳動法,超遠心法,免疫学的定量法など)により種々の名称で呼ばれており,各リポ蛋白はリポ蛋白の大きさや密度,電気的移動度などにおいてheterogenous,polydisperseであるため一部理解の仕方に混乱が認められる.筆者は本稿では,高LDL血症をWHO分類のIIa,IIb型高リポ蛋白血症としてとらえ概説する1).
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