今月の主題 デルマドローム—内科疾患と皮膚病変
内分泌・代謝疾患
ポルフィリン症の皮膚症状
三浦 隆
1
1東北大皮膚科
pp.1582-1583
発行日 1978年11月10日
Published Date 1978/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208089
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はじめに
まだ定説ではないが,ポルフィリン症を8種に分類する見解をまずあげておく(表).これらポルフィリン症のうちAcute intermittent porphyriaを除く7種ポルフィリン症において皮膚症状が発現するが,この場合,皮膚光線過敏性の結果として露出部に皮疹が発生する点が特徴的である.したがって,各症例につき日光照射の多寡と皮疹発生との間の因果関係を問診により確認することが大切である.もっとも患者および患者家族が該関係に気づいていない場合も多く,また擦過などわずかな外力によって皮疹が発生する場合もある.一般に皮膚症状の臨床形態所見のみによって上記7種ポルフィリン症の各々を互いに鑑別することはできず,それらの確診は尿,糞赤血球についての生化学的ポルフィリン検索結果によることは言を俟たない.
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