教養講座・比較生物学 生命と環境との調和
カルシウム(1)—血清Ca調節機構を中心に
折茂 肇
1
,
山内 広世
1
1東京都養育院付属病院内分泌科
pp.554-558
発行日 1978年4月10日
Published Date 1978/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207841
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はじめに
カルシウムは哺乳類においては,その体成分中の約2%を占める無機元素であり,神経,筋肉の興奮,種々の酵素活性,細胞膜の透過性,ホルモンの分泌など種々の化学反応に関与し,また生体の骨格を形成し,生命の維持に必須の元素である.
この小稿では血清Ca濃度を制御するホルモンの中で主に副甲状腺ホルモン(PTH),カルチトニン(CT),ビタミンDを中心に最も研究の進歩している哺乳類の血中Ca濃度調節機構につき概説し,さらに魚類,両生類,爬虫類,および鳥類における血清Ca調節機構につきふれたい.
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