今月の主題 新しい糖尿病の臨床
治療
インスリン療法—製剤の選択
中川 昌一
1
,
中山 秀隆
2
1北大・第2内科
2北大・内科
pp.476-477
発行日 1978年4月10日
Published Date 1978/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207815
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はじめに
インスリン療法は,すでに半世紀余の歴史を有し,一般にその効果の確実性は疑問のないところであり,インスリン製剤の改良とともに,糖尿病患者の延命に寄与してきたが,現在の確立されたインスリン療法にも幾つかの重要な問題が残されている.まず,インスリン製剤の抗原性による各種の病態であり,また将来の大きな課題として,現在のインスリン療法で確実には糖尿病性細小血管症の進展を阻止し得ないことなどである.前者に関しては,最近の精製インスリンの開発によりある程度この問題が解決され得るものと期待されている.
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