今月の主題 急性期脳卒中の臨床
診断の手がかり
糖尿を主訴として―慢性膵炎
渡辺 清
1
,
建部 高明
1
1旭川医大第2内科
pp.220-221
発行日 1978年2月10日
Published Date 1978/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207744
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症例 51歳男性(1977年9月入院)
近親者には糖尿病患者はみあたらず,自然気胸以外には特別の既往疾患はない.しかし,20歳頃から最近に至るまで1日3合程度の焼酎を常飲していた.35歳頃から45歳頃にかけて,数日間持続する心窩部痛が時々出現している.41歳になって糖尿病と診断され,インスリン治療が開始されたが,血糖のコントロールは十分でなく,50歳には両下肢の浮腫が出現し,またX線検査で膵石の存在が指摘された.入誌時の主訴は,糖尿と両下肢の浮腫である.
現症 身長169cm,体重53kg,栄養状態不良.眼瞼結膜やや貧血状,対光反射やや遅延.心肺正常,肝1横指触知,四肢筋萎縮状,膝蓋腱およびアキレス腱反射著明に低下.両下肢浮腫著明.血圧220/102.
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