今月の主題 癌治療の最前線
放射線療法
副障害とその対策
池田 道雄
1
,
竹内 脩己
1
1東女医大放射線科
pp.1095-1097
発行日 1977年8月10日
Published Date 1977/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207305
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はじめに
放射線による反応は急性(または早期),亜急性,慢性,後期の4期に分けてみることができる.照射する臓器の放射線感受性,病巣線量,照射野の大小,照射期間の長短,全身および局所の状態などによって,反応の程度には個人差がみられる.一般的には照射による正常組織の反応はシェーマ(図1)のようにMax.に達した後回復し,clinical threshold以下になって経過するが,途中で外傷(外的刺激)感染,全身状態の低下などがあるとsubclinical damageからclinical damageに移行する可能性がある,と考えられる.臨床的に問題になるのは,照射中および照射直後の早期反応と,障害が表面に出たときの後期反応とであろう.
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