今月の主題 ミオパチー最近の進歩
ミオパチーの治療
ミオパチーのリハビリテーション
岡崎 隆
1
1国立療養所箱根病院内科
pp.2162-2163
発行日 1976年12月10日
Published Date 1976/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206991
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ミオパチーは日常頻繁に遭遇する疾患ではないが,その中でも比較的接する機会の多いものとしては,進行性筋ジストロフィー症,筋緊張性ジストロフィー症などの遺伝性ミオパチー,多発性筋炎,重症筋無力症などの自己免疫疾患に属するミオパチー,および甲状腺中毒性ミオパチー,周期性四肢麻痺が挙げられる.後2者は可逆的でリハビリテーションの対象になることは少ないが,筋ジストロフィー症は確実に進行性であり,自己免疫疾患群は緩解,増悪をくり返して難治であるものも多く,ここにリハビリテーションによって身体活動機能の障害の進行を最少限度に抑え,あるいは疾患によっては機能回復の促進をはかることが必要になってくる.疾患の本態による筋の破壊,萎縮を阻止することはできないが,リハビリテーションの基本は,この筋力低下にひき続いて起こってくる廃用性萎縮,関節拘縮,変形などをできる限り防ぐことにある.
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