今月の主題 大腸疾患と検査
グラフ
大腸粘膜の微細構造
山元 寅男
1
,
岩田 康
2
,
平野 豊
2
1九州大学
2九州厚生年金病院臨床研究部
pp.465-468
発行日 1992年5月15日
Published Date 1992/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901068
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ヒトの大腸粘膜は,表面を吸収上皮細胞と杯細胞から成る単層上皮で覆われ,腸陰窩のみが発達し,ここでは杯細胞が多数認められるほかに,腸内分泌細胞も散発性に分布する.吸収細胞の上部胞体内には分泌型IgAを含む小空胞を多数認める.これらの上皮は基底板をはじめとするコラーゲン線維網の骨格構造により裏打ちされるとともに形状を保持され,粘膜固有層の骨格をなすコラーゲン構築網の間隙には血管,リンパ管,細胞要素などが詰まっている.
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